オーストラリアのイースターセール出身で日本へ輸出され、半年遅生まれのハンデを背負いながらデビューから4連勝、1番人気の菊花賞は3着、その後有馬記念で4着に入ったロックドゥカンブ。
今回はこのロックドゥカンブの日本から米国までの輸送を担当しました。
ニュージーランドのスタッドで種牡馬として来シーズンから種付けをすることになったのですが、未だに解けないオセアニア地区の日本馬に対する鎖国対策のため、アメリカという第三国へ渡り60日間滞在することで米国在住馬としてニュージーランドへ入国するわけです。
たとえば昨年シャトルで来豪したスタチューオブリバティーも同じ方法をとりました。
もちろんスタッド側にとっては米国を経由する分多大な費用が余分にかかるため、関係者の方のためにも早く日本馬に対する鎖国政策を解除してほしいと願うばかりです。
さて成田からロスアンジェルスまでの約9時間の空輸ですが、さすがに若駒時代に一度経験しているだけにロックドゥカンブはジェットストール(空輸用馬房)や貨物機への積み込み時、また飛行中もすごく慣れた様子で大人しくしていました。
ロスアンジェルス空港からハリウッドパーク競馬場の検疫所まで移動し体温や馬体のチェックを受けたあと馬房へ入れると、まったく初めての場所だというのに、すぐに一度寝返りをうち、水を飲んだり乾燥をむしゃむしゃと食べ始めました。
写真はそのときのものですが、見る限り馬体重の減りもほとんど無さそうでした。
このロックドゥカンブような馬を輸送してみると、若駒時代に一度空輸を経験するというのは、その後競走馬として海外遠征したり、種牡馬となってシャトルで海外へ渡る際にもその経験がすごく生きるということが実感できますね。
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